【犯人を当てたい】『大怪獣ゴメラ vs 仮面ヤイバー(序)』ネタバレ考察・推理(名探偵コナン 2020年新春アニメスペシャル)

アニメ名探偵コナン, 考察, 感想


©️青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996.

2020年のコナンお正月スペシャルは『大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー』!舞台は関西!

──ということで、私はてっきりボケとツッコミが溢れる漫才スペシャルになると思って超期待していたのですが……想像以上にがっつりミステリーでしたね!笑

今回は30分×4週連続放送で、視聴者もゆっくり謎解きができるみたいです。
しかも脚本家は京都出身の推理小説家&コナン映画の脚本(+GODZILLAのノベライズ)も務める大倉崇裕さん。

また、今回殺害される米倉プロデューサーは実在される方です。
(製作スタッフが作品内で殺されるのはコナンの慣習なんでしょうか笑)

なんだか面白そうですし、せっかくなのでポンコツなりに推理に参加してみたいと思います。
(ちなみに私、コナンで犯人を当てた試しは一度もございません)




あらすじ

コナンたちは新社屋完成記念映画『大怪獣ゴメラ vs 仮面ヤイバー』の制作発表会に招待され、大阪の日売テレビにやってくる。
制作発表中、敏腕プロデューサーの米倉が倉庫で巨大な怪獣フィギュアの下敷きになって絶命する事故が発生。
フィギュアを支えていたロープはナイフで切られていて、大阪府警の大滝警部は事故ではなく、事件として捜査を進める。

容疑者は米倉の部下3人に絞られるが…。
(読売テレビ公式サイトより)

ちなみにコナン世界の日売テレビは映画『から紅の恋歌』の序盤でド派手に爆破されています(笑)

\和製ダイハード!/

©️青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996.

今回の「新社屋完成記念」は現実の読売テレビ(2019年に完成)に寄せているようですが……
あのド派手な爆弾事件についても、もっと触れてくれていいんですよ!w

登場人物

第1話(序)の登場人物のまとめです。次回予告もチラッと含めています。

コナンサイド

  • 江戸川コナン
    地味にゴメラ・ヤイバーとの縁が深い。
  • 毛利蘭
  • 毛利小五郎
  • 服部平次
  • 遠山和葉
    子供の頃に平次と一緒にゴメラを観て以来、ゴメラが大好きらしい。
    記念撮影の際、ゴメラの腹部分に指紋を残した
  • 灰原哀
  • 吉田歩美
  • 円谷光彦
  • 小嶋元太
和葉が呟いた作品「永遠に」は「ゴメラよ永遠に」の略称ですね。
「中の人が変わった」のは原作13巻の事件のことを指していますから、和葉は「13巻以降のゴメラ映画はあんまり」と言っているのです。
和葉ちゃん、意外とめっちゃオタク…!(すき)

被害者・容疑者

  • 米倉功人(43)
    映画製作部のチーフプロデューサー。
    パーティ終了後、すぐにバンコクに出張する予定だった。
    ご本人のツイッターはこちら。
  • 小杉裕雅(32)
    映画部のプロデューサーで遺体の第一発見者。
    米倉との不仲説が噂されていた。
  • 三原義人(38)
    映画部のプロデューサー。
    「3日前に足をくじいた」と言い張るが真偽不明。

  • 高内尊(35)
    映画部のプロデューサー。
    自称「極度の高所恐怖症」だが真偽不明。

  • 恩田
    米倉が死ぬ直前に名前を出した謎の人物。

  • 女性スタッフ
    米倉と廊下で遭遇したスタッフ。名前・年齢・役職不明。
    ただのモブかもしれないし、容疑者かもしれない。

警察

  • 大滝警部(大阪府警)
    平次にめちゃくちゃ甘い。
  • 服部平蔵(大阪府警)
    第1話では未登場。大阪府警の本部長。
  • 遠山銀司郎(大阪府警)
    第1話では未登場。大阪府警の刑事部長で平蔵の親友。
    個人的にめちゃくちゃ好きなキャラなので活躍に期待。
  • 綾小路警部(京都府警)
    本来、地方警察は他府県の事件に一切関与できない。──が、なぜか現場周辺をうろついていた。
    (地方警察が他府県の事件に関与する場合、合同捜査や捜査協力の申請をして許可を得る必要がある)

    誰もいない倉庫に侵入し、新怪獣の写真をスマホで撮影していたのは多分この人。

その他

  • 仮面ヤイバー
    探偵団が大好きなヒーロー。
  • 大怪獣ゴメラ
    何度も殺人事件に遭遇している。
  • 新怪獣
    今回の殺人事件で血塗れになった。




時系列

第1話の時系列をまとめました。
致命的なネタバレばかりなのでご注意ください。

1. パーティスタート

日売テレビの新社屋完成記念イベントがスタート。
てっきりまた爆弾が仕掛けられるんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、ひとまず無事に進行。よかった。

2. 米倉が会場を抜ける

14時20分頃、米倉が険しい顔でスマホを凝視しながら廊下を歩く。
このとき無名の女性スタッフと会話をしています。

3. 米倉が倉庫で殺害される

14時30分頃、米倉が倉庫に到着。
「おい小杉、どこや小杉」と小杉を探してから、自らの意思で新怪獣の前に立ちます。

その直後、米倉は「ん?」と声を上げてからスマホを取り出します。そして何かを確認し、顔を顰めました。
=つまりこのとき、米倉のスマホに何らかの通知が届いたと考えられます。
(メール・SNS通知・アプリのポップアップなど)

一方、その様子を棚の上から眺めていた犯人はうっかりナイフを天板の上に落としてしまいます。──が、米倉は気付かず。
「くそっ、恩田のやついらんことしよって」と言った直後、米倉は倒れてきた新怪獣の牙に刺されて死亡しました。(誰やねん恩田)

NAZO

今回のように「凶器を動かして殺害する」場合は、被害者をピンポイントで殺害地点に誘導する必要があります。
しかし米倉は新怪獣に辿り着く前、倉庫に入った直後から「どこや小杉」と周囲を窺っていました。つまり、小杉と新怪獣の前で待ち合わせをしていたわけではない
(事前に待ち合わせをしていたのなら、新怪獣の前に"到着してから"「どこや小杉」「まだ来てへんのか?」と言い出すはずですから。)

ということで、犯人は一体どうやって米倉を新怪獣の前に誘導したのかがとても気になるのですが、この辺は第2話以降を待った方が良さそう。
(スマホに通知が来たのは新怪獣の前に立ってからですし、その後米倉は1歩も動いていないのでスマホの通知と殺害ポイントには何の関係もない)

4. 事件発覚

14時38分、コナン・服部が事件に気付きます。
現場に駆け付けたコナンたちはその場で項垂れる小杉らを確認後、簡易的な現場検証に入ります。

現場について

殺害現場は日売テレビ6階の『大道具倉庫B』です。多分どこかにAがあるんでしょうね(笑)

捜査資料
  • 特殊なカードキーを持つ15人しか倉庫に入れない
  • 電気系統が故障しており、倉庫内は常に暗い
    (たぶんエレベーターが使えないこととは関係ない)
  • 倉庫のドアは勝手に閉まる
  • 倉庫の前には「扉は必ず◯◯」と書かれている
  • 凶器は新怪獣の牙
  • 被害者の人差し指の血が拭き取られている
    (※親指、小指に血は付いていない)
  • 被害者のスマホのホームボタンには血が付いていない
  • 被害者のスマホには細かな傷が大量に付いていた
  • 新怪獣を支えていたロープが刃物で切られている
  • 新怪獣を保管していた天板の上に小さな傷がある
  • 当時、エレベーターは使えなかった

遺留品など

コナン・服部の推理

遺体の人差し指の血痕が拭き取られてること、そばに落ちているスマホのホームキーに血痕が付着していないことから、「米倉さんは刺された後も意識があり、自らスマホを取り出してロックを解除した=他殺」と推理。

…………なぜ「被害者が自分でスマホのロックを解除すること」が他殺の証拠になるのか、ポンコツな私にはさっぱり分からないのですが(べつに事故死でも意識がある内は助けを呼ぶためにスマホのロックくらい解除するでしょうし、そもそも自分でロックを外すなら血の付いた人差し指よりも、綺麗な親指を使うと思う)とりあえずそんな感じで話が進みます。
※刃物で切られたロープが見つかるのはコナン・服部がこの推理を披露してから。

なんでや工藤

遺留品のスマートフォンには細かな傷がたくさん残っていました。
これは「少し高い場所から落としたときに出来る傷」にそっくりですね。つまり米倉さんは「刺される前からスマホを手にしていた(=手からスマホが落ちた)」と考えられるのですが、なぜかコナン・服部・大滝・小五郎・その他大阪府警はこの傷を華麗にスルー。
「刺された後にスマホを取り出してロックを解除した」って、なんでや工藤。それでええんか工藤。

また、米倉さんの右手は人差し指以外にも(1)親指、(2)親指と人差し指の付け根あたり、(3)小指 に血が付いていませんでした。

これは「スマホの操作中に液体(血)を被った場合、ちょうど影になる部分」なんじゃないかな、と思うんですがコナンたちは特に触れませんでしたね。これが単にアニメスタッフのお遊びで、脚本に書かれていない小粋な演出もしくはただの作画ミスだったらちょっと寂しい。(普通にあり得る)




5. 事情聴取スタート

大阪府警の大滝と共に、容疑者3名の事情聴取が始まります。
(たぶん第2話以降に新たな容疑者がポコスカ出てくるのでここらへんは参考程度)

小杉裕雅

パーティ会場で小五郎に接触した男。
今回の『大怪獣ゴメラ VS 仮面ヤイバー』の企画をした張本人で、「アイデアを米倉に盗まれたらしい」「米倉に不満を抱えているようだ」と社員から噂されている模様。

▼ 行動:
米倉名義の「14時半に倉庫に来い。このメモは捨てろ」というメモ書きに従い、14時30分頃に倉庫に移動。遺体の第1発見者となる。

▼ 事件との関連性:
殺害時刻と思われる14時30分頃にアリバイがなく、米倉殺害の動機もあった(手柄を盗まれた云々)。

三原義人

3日前に足をくじき、杖を使って移動している。

▼ 事件との関連性:
14時30分頃は3階の会議室で撮影の確認をしていた。
ただし14時20分頃に女性スタッフを地下駐車場に向かわせており、彼女が帰ってくるまでの10分間はアリバイがない。

高内尊

自称高所恐怖症。

▼ 事件との関連性:
14時30分頃は不審物の見回りをしていたためアリバイがない。
しかし高所恐怖症のため、「棚の上に登ってロープを切ることは不可能」と主張。

6. 謎の人物が灰原たちの前に出現

ロビーで談笑する少年探偵団・蘭・和葉を謎の人物が柱の陰から観察しています。
この人物が誰なのかは分かりませんが、個人的には京都府警の綾小路警部だと思っています。

大阪府警の刑事が「和葉の護衛」もしくは「平次の支援」のために息を潜めている可能性もありますが、原作32巻の二番煎じになるのでこれは違うかな、と。

名探偵コナン 32巻 [ 青山 剛昌 ]
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7. 再び倉庫に戻る

コナン・服部は再び殺害現場の倉庫に戻りますが、そこには先客がいました。

謎の人物の正体

コナンたちが倉庫に来る前、謎の人物はスマホで新怪獣の爪を撮影していますが────

怪獣の爪

これ、確実に京都府警の綾小路警部ですよね!(笑)

倉庫内で「三原・高内をテレビ局から出すな」という会話を聞いていたからこそ、高内に轢かれかけた蘭を助けられたのだと思います。
(=大阪府警が三原・高内を逃がした場合に備え、テレビ局前の道路、反対車線側で密かに張っていた。つまりご都合主義でひょっこり現れたのではないと思う。たぶん)

どこぞのあむぴみたいと言ってはいけないよ。

大阪府警が掴んだ新たな資料

米倉のスマホの解析を終えた大滝が「犯人の写真」として1枚の画像を見せます。
(「それほんまに犯人かいな」「いつ撮影されてん」──というツッコミを誰もしてくれなかったので、私がこっそりしておきます)

\ス、スタイルが良い〜!/
犯人

さて、この写真を見たコナン&服部は「犯人は三原と高内だ!」と即座に断定します。まじかよ工藤。
なんでも「写真には廊下から射す光が写っており、共犯者がいることは明確」つまり「高内が倉庫のドアを開けておき、三原が棚に登って米原さんを殺害した」とのこと。なんでや工藤…!

途中で大滝警部が「ストッパーでも噛ませとけばええやろ」と言っていたように、べつに共犯者がいなくてもドアの固定くらい簡単にできます。

しかも倉庫の前には「扉は必ず◯◯」という書き込みがあるんですよね。
(続く文字は読めない)

例えば「扉は必ず “開けておく"」と書かれていたら、倉庫前を通りかかった社員が「閉め忘れてる」と勘違いしてドアを閉めることもないはず。(=ストッパーで事足りる)

要するに「廊下の光が写っている=誰かが扉を押さえていた=複数犯」というコナンの推理は間違っているんじゃないかな、と思います。

個人的な推理

米倉のスマホを解析した大阪府警ですが、14時30分頃に届いたメール(その他SNS)について一切触れていません。つまり現時点では米倉のスマホには何も証拠が残っていないのだと思います。

その理由は、おそらく何者かが米倉の人差し指の血を拭い、スマホのロックを解除して証拠隠滅を図ったからではないかな、と思います。
(今のところ怪しいのは第一発見者の小杉ですが、まだ未登場の容疑者がいるはずなので何とも言えず。)

8. 高内がSUVで逃走

地下駐車場にて、三原と高内が仲良く何かを探しています。

「このへんにXXXの鍵が」と言っていますが、よく聞こえませんでした。何の鍵?車の鍵?なぜそんな場所に鍵?

とにかく、この車は三原・高内の車ではなさそうです。窃盗罪が確定しましたね。
ついでに杖で警官を攻撃した三原には公務執行妨害罪も適用できますから、米倉さんの殺害に関係なくこの2人はクビ確定かと。(笑)

9. やっぱり爆発した

三原を捨てて1人で逃げる高内ですが、丁字路から出てきたタクシーを避けた拍子にハンドルを切りすぎて川に突っ込みます。
──と同時に、車が派手に爆発。なんでや!

事故を起こす前に爆発しているので、車内にあらかじめ爆弾が積んであったことは確実でしょう。(積んであった場所はトランクか後部座席)
いやあ、コナンの世界は本当に物騒ですね。




感想

第1話を観た感想は、

作画がめちゃくちゃ良い!!!
コナンがやけに大人しい!!!
ていうか関西弁がめっちゃ気になる!!!!!!

──でした(笑)。

コナンの関西キャラは関西出身の声優(関西弁ネイティブ)で固めている印象が強いのですが、「全国の視聴者に伝わりやすいよう、わざと変な関西弁(大袈裟に表現したり、あるいは標準語に寄せたり)にしている」という噂もあるくらいなので、こう……「なんやその言い回し!」みたいなシーンがちらほらと(笑)

それはさておき、やっぱり第1話じゃまだ話の全貌は見えてきませんね。
おそらく
(1)京都で起きた別の事件
(2)三原・高内が関わる別の事件
(3)米倉が関わる別の事件もしくは悪事
(4)仮面ヤイバー・ゴメラと探偵団の絡み
 ……あたりが今後登場するでしょうから、登場人物の相関図が更にややこしくなっていく気がします。

あとコナンの醍醐味であるラブコメもまだ全然出てきていませんから、そちらにも期待です。
大倉先生の脚本なので、たぶん王道ラブコメが観れるはず…!(笑)